代表取締役 王 宝琴

会社名 株式会社桜通商
住所 〒542-0083 大阪市中央区東心斎橋2-8-23 イケダ会館510号
代表者名 王 宝琴
事業内容 ・化粧品や中古ブランド品の国外販売など

日本の中古ブランド品を中国本土の人に販売

日本で仕入れた中古ブランド品を中国国内に住む人に、ネットを通じて販売するビジネスに取り組む株式会社桜通商。代表取締役の王宝琴氏は、中国に住んでいた子どもの頃から日本への憧れが強く「いつか日本に行って住んでみたい」と考えていたそうだ。
「中国で学費を稼ぎ、日本語を学ぶ語学留学という形で日本に滞在し始めたのが2012年。当時は尖閣諸島問題などで国同士の関係は良くない状態でしたが気になりませんでした。日本に来て間もない頃に始めたのが、中国国内に住む友人に、頼まれた日本の化粧品を購入して送ることでした。日本旅行ができるのはお金持ちだけだったので、多くの人が頼んでくれた。なかなか忙しかったですよ(笑)」

しかし、中国人の日本旅行が一般化して免税品を購入して持ち帰るようになると、化粧品の需要は急減。王氏も本格的に日本でビジネスがしたいと新たな商材を探し始め、注目したのが中古ブランド品のビジネス。
「人気のバッグでも、中古なら新品の半額程度の値段でブランド品を手にできる。これなら自分でも欲しいと思ったんです。しかも日本の中古品なら信用力も高い上、日本の皆さんはブランド品を大切にするので中古でも美品が多い。絶対人気が出ると思いました」

しかし、王氏は資金面でのリスクを不安視して一歩を踏み出せずにいた。
「中古ブランド品はバッグ一個が数万円と、化粧品とはケタ違いの高額商品。数百万円の在庫を抱える必要があり、私にとっては大金でなかなか勇気が出ませんでした。それでも大好きなブランド品でビジネスができるなら、とビジネスを始めることに」

現在は、淘宝(タオバオ)のライブ配信やWeChat(微信)などのインターネットを通じ、日本の中古ブランド品を中国本土に住む人に販売。競争は激しいが、固定客を含め多くの中国人がバッグを中心とした中古ブランド品を王氏の放送やインターネット店舗を通じて購入しているという。

お客さまからの『信頼』を一番大切にする

王氏が中央会計を知ったのは、知人の先輩経営者からの紹介だった。
「最初は個人事業としてやっていたのですが、今後も日本でビジネスを展開していきたいと考えたのと、他にもチャレンジしてみたいビジネスがあるなど、将来的には事業を幅広く展開したい想いがあり、法人化を決めました。信頼できる先輩経営者に中央会計を紹介してもらえたのはラッキーでした」

日本の税務システムは本当に難しいという。
「法務局の手続きなど外国人にはとても難しい。よく助けてもらっています」

日本の中古ブランド品を中国本土の人々に販売するビジネスに取り組む中で大切にしていることをうかがった。
「中古品ですから、必ず新品とは違うマイナスの部分があります。そこを必ず正直に丁寧に伝えることを徹底しています。購入前に別アングルの画像を改めて送り、キズなどを確認してもらえるようにしています。さらに購入後のアフターサービスの情報提供も行ったり、ライブ配信でも服とのコーディネートを意識するなど、ライフスタイルを提案するようにしています。とにかく『信頼』を一番大切にしていますね」

正直かつ丁寧に伝える努力を続ける

中国本土に住む人を顧客にビジネスを展開する王氏に、これから起業しようとする人へのアドバイスをお願いした。
「最近は中国本土の人もブランド品に触れる機会が増え、目が厳しくなっています。キレイか汚いかを伝えようとすると、誰もが自分に都合の良い解釈をしがちなので、キレイかどうかとは別の切り口で商品の良さを伝えるように努力しています。また、良い点はもちろん悪い点もきちんと伝えることでしょうか。何事も正直に丁寧に伝える努力をすることは、どんな仕事でも大切なことだと思います」

最後に今後の展開についてうかがった。
「将来的には、リピーターのお客さまに対して、新しい中古ブランド品を購入する代わりに、過去に買っていただいた商品を買い取るようなサービスを展開したい。そして、買い取った商品をメンテナンスして再度販売するようなところまでの仕組みを構築したいですね。今はバッグの扱いが中心ですが、商品は増やしていきたい。例えば、宝石なんかもチャレンジしてみたいです」

担当者より

株式会社桜通商さまとは、設立から2年以上関わらせていただいています。社長の王さんは、すごく気さくな方で、会計・税務以外の面でも、色々とお話しさせていただいております。
事業も試行錯誤していく中で、今後も更なる飛躍の手助けをするべく日々精進してまいります。今後ともよろしくお願い致します!(木下 彰久)