代表取締役 角 勝
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会社名 株式会社フィラメント
住所 〒540-0029 大阪市中央区南本町2-1-1 TheDECK2階オフィススペース
電話番号 072-974-8718
代表者名 角 勝
設立 2015年4月
従業員数 6人
事業内容 ハッカソンやセミナーなどのイベントの企画、新規事業創出や人材育成に関する社内制度の設計サポートなど。

自分にしかできない仕事、自分の天職だと直感した

ハッカソンやアイディアソンといったイノベーションイベントの企画・運営、大企業向けの新規事業や新製品の開発コンサルなどに取り組む株式会社フィラメント。代表取締役の角勝氏は大阪市に20年間勤務後、公務員の立場を離れる形で起業した。
「大阪市では、入庁後の17年間は今の事業とまったく関係ない部門で仕事をしていました。そして最後の3年間、大阪イノベーションハブ(OIH)の立ち上げや運営に携わったのですが、この仕事が本当に面白くて。次の異動になるまでに起業して、一生の仕事にしようと決めました」

公務員の仕事は数年ごとに異動があり、仕事内容がまったく変わる。角氏もずっとそうした形で仕事に取り組んできた。
「どんな部署でもしっかり仕事するために、自分の部署の仕事が世の中に必要であることやその仕事を自分が担当する意義について、自分で自分をしっかり納得させるのが僕にとって異動時の慣例でした。でも、OIHへの異動は自ら望んだこともあり、それをやる必要がなかったんです。これは確実に世の中に必要な仕事だし、自分にしかできないことがあると確信していました」

OIHでのミッションは、この空間を人が集まる場に成長させること。答えは見えていた、と角氏。
「自分から出て行って、人と人のつながりを積み重ねていくこと。これしか方法はないと思っていました。簡単ではありませんが、つながる喜び、つながった人の幸せを提供できたことが、僕自身のやりがいやモチベーションになっていきました」

約3年間、全国を行脚しながらOIHの告知活動を続けた結果、東京でも『大阪で面白いイベントをやっている場所』として認知されるように。そして次の異動の時期が近づく中、角氏は大阪市を退職して起業することを決断する。

世の中を良くしたいと素直に言えることを『カッコいいこと』にしたい

FirstStepとのつながりは、まだ大阪市職員としてOIHの運営に携わっていた時に遡る。
「FirstStepさんとはオオサカンスペースで知り合い、Startup Weekend OsakaをOIHで開催してもらったご縁がありました。だから大阪市を退職した後、真っ先に相談させてもらったんです。やはり、お金の面をきちんとしていない会社はなかなか成功しないので、ここはプロに任せようと。また、できることは可能な限り他人に任せることで、起業直後の成長スピードを上げたいと思っていました。もちろんコストが掛かりますが、得られる時間やマンパワーに対して十分に価値があるから、躊躇することはなかったですね」

起業直後から仕事の依頼が数多く舞い込み、自分のキャパシティを超えそうにあったのが、起業して一番の想定外だったと語る角氏。ビジネスで最も大切にしているのは、「お客様の満足はどこにあり、何が基準なのか」を見極めることだという。
「仕事の最初の段階では『何を任せたいのか』や『何が欲しいのか』がはっきりしていないクライアント様も少なくありません。ここを一緒に考えることが最初の仕事です。またクライアントの担当者様にとっては、それを考えることが『仕事を自分ごと化する』第一歩です。仕事を『自分ごと』だと思っている担当者様の仕事を輝かせること、それこそが僕の仕事です。」

最終的には、角氏の目の前にいる担当者が変わることで、会社内の組織や企業風土、さらには日本全体が変わっていくきっかけにつながればと考えている。
「組織を変えよう、会社を変えよう、社会を変えようとする人はカッコイイ存在なんです。『世の中を良くしたい』と素直に言えることは『カッコいいこと』だと思われる社会に変えていきたいですね」

大企業を“リフレーム”することで、社会を変えていきたい

角氏にこれから起業する人へのアドバイスをお願いすると、「人から感謝される仕事をすれば、それが経済原理の中できちんと回れば、売上は自然に安定します」と。
「お金って『感謝』の気持ちが形になったもの。社会に提供できる価値が増えれば売上も増えます。そのためには、感謝につながる『自分の強み』を明確にすることが重要です」

また、『自分の強み』と同様に『自分の看板』を意識することが重要という。
「大阪市退職前、OIHの見込み顧客がたくさんいる東京に行き、何度もOIHの存在をアピールする機会をいただきました。そのプレゼンはOIHのプレゼンであると同時に、僕自身のプレゼンでもあることも意識していました。この時、公務員の看板が外れても自分自身の名前の看板が機能するようにという想いで取り組んでいました。起業して何をやるかにもよりますが、組織を離れても自分の価値が残る仕掛けを退職前にしっかり作っておくと、起業後の成長スピードは確実に上がります。ここは相当意識するべき点です」

最後に、今後の展開について話をうかがった。
「大企業の働き方改革や組織改革をやらないと、世の中が変化するスピードはあがりません。最初の起業目的から考えると、この『大企業の働き方や組織を変える』ことが一番やりたいこと、やるべきことです。新しいことに取り組む楽しさを伝えることで、既存の大企業を“リフレーム”させていきたいですね」

担当者より

株式会社フィラメント様は年々順調に業績を伸ばされており、今後も非常に楽しみな会社です。代表の角さんのお話は魅力的でとても刺激を受けました。 また、スタッフの方々も皆さんとても魅力的で、いつも丁寧に対応していただいております。微力ですが、今後も株式会社フィラメント様のサポートをさせていただきたいと思います。同時に、今後も株式会社フィラメント様がさらに発展されると確信しております。(三井 俊吾)