インテリアのECショップで起業

前職の会社から部門丸ごとスピンアウト

オシャレな照明器具を中心に、インテリアや雑貨のオンラインショップ「SG SHOP」を運営するSG株式会社。代表取締役の細井則宏氏によると、前職時代の会社がアルミ鋳物の製造、販売を行う会社で、新規事業のひとつとして大手照明器具会社のOEM製造などを手掛けていたという。
「アルミ鋳物の会社で照明器具関連事業と聞くと全くの別事業に感じますが、アルミ鋳物で培った海外貿易のルートなどを活用して海外の照明製造工場などを開拓し製造・輸入していました。また、加えてエクステリアなど、様々なアイテムを海外でOEM製造する業務を受注していました」

前職の会社は部門別に独立採算の色が濃く、部門長が望めば部門ごとスピンアウトする形で、独立開業することを応援していた。先輩の部門長などが独立開業していくのを見る中で、部門長だった細井氏も「今しかない」と考えた2015年に独立を決断。取引先やスタッフ、場所を前職の会社から引き継ぐ形で起業することに。
「前職の会社からは取引先や仕入れ先を引き継いだほか、現在は仕事の依頼もいただいています。応援していただいていますし、仲間もたくさんいるので、必ず成功したいですね」

チーム一丸となって前進する！

前職の会社から引き継いだ事業をしっかりと成長フェーズに乗せるべく奮闘する細井氏。FirstStepとの出会いは、同じように前職の会社から独立起業した先輩からの紹介だった。
「早速連絡を取ってお会いすると、非常に柔軟に対応していただけることがわかり、費用面も非常に安かったのが決め手ですね。実際にお願いしてみると、一からどころか、ゼロから教えてもらえる親切さに何度も助けられました」

前職時代も部門長として大きな権限と責任を任されていた細井氏だが、実際に起業してからは前職時代との違いをヒシヒシと感じるという。
「同じ独立採算でも、会社の中の一部門と会社の完全独立採算はプレッシャーが違います。特に資金繰りをはじめとしたお金の面は、非常にシビアに見たり感じたりするようになりました。FirstStepさんや中央会計さんをはじめとしたプロにサポートしていただき、とても心強さを感じます」

細井氏に、ビジネスを進める上で最も大切にしていることをたずねた。
「自分が経営者として最終的な経営判断とその責任は取りますが、スタッフや取引先を含めた仲間たちとチームであることを共有したい。そして、一丸となって進んでいきたいです」

インテリア業界のZOZOタウンをめざす

前職時代から部門長として独立採算で仕事に取り組んできた細井氏だからこそ、経営者の厳しさを実感している。そんな細井氏に、これから起業をめざす人へのアドバイスをお願いした。
「本人のやる気が一番大切です。経営者が置かれる環境は思った以上に厳しいし大変。好調な時ほど、常に危機感を持って事に当たることが求められます。油断大敵ですよ（笑）」

また細井氏は、会社としての一体感を大切にしているという。
「当社には製造部門とEC部門があるのですが、普段はお互いのスタッフ同士が仕事で共同作業をすることはありません。それでも、お互いの状況や課題などを共有するようにしています。これはこれからもずっと続けようと思っています」

最後に、今後の展開や方向性について話を聞くと、「まだまだ幼稚園レベルの会社で大きなことは言えませんが」と前置きしつつも、非常にスケールの大きな話を聞くことができた。
「SGショップは、インテリア業界のZOZOタウンのような立ち位置をめざしたい。この言葉の意味は、規模拡大を追求するという意味ではなく、まだ誰もやっていないことに取り組んでいきたいという意味です。多くの人に必要とされるサービスや仕組みを提供する、そんな会社をめざしたいですね」