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代表取締役 山本 恵
HP http://www.nagomicompany.com/

会社名 株式会社和
住所 〒554-0012 大阪市此花区西九条三丁目7-11 日伸第3マンション1F
電話番号 06-6940-6823
代表者名 山本 恵
事業内容 ・介護事業
・在宅看護事業(在宅看護、介護保険申請、ケアプラン作成など)
・ケアマネジャーによるケアプランニング、介護保険代行申請

働きやすい職場を作ろうと起業

大阪・西九条エリアで、看護師が自宅を訪問する訪問看護事業に取り組む株式会社和(なごみ)。代表取締役の山本恵氏は現役の看護師であり、自らも訪問看護に取り組んでいる。今回は代表取締役の山本恵氏(写真左)と事務スタッフの山本由紀子氏(写真右)にお話をうかがった。
「訪問看護は、ホームヘルパーが行う訪問介護とはまったく異なります。ヘルパーさんは直接的な関わり、例えば、買い物・調理・掃除などの生活の援助やおつむ交換・移乗介助などの身体援助がお仕事ですが、訪問看護は、その人のお困りごとを受止め、看護の技術でその人が解決できるよう援助するのが仕事です。看護師が対象とする方々は、病気や障がい、という生きにくさを抱えながらご自分の人生を幾度となく練り直し、現在まで生きてこられています。それは、病気や障がいだけでなく、生活状況を地域含めた環境にまで幅広く支援するものです。もちろん、医療行為も行います」

もともとは病院で看護師をしていた山本氏だが、自分は病院での看護師の仕事は向いていないと思っていたそうだ。そんな時、訪問看護の仕事に出会った。
「こんなに面白くてやりがいのある仕事があるんだと思いました。ただ、訪問看護は仕事の性質上、24時間対応が必要なケースも少なくありません。そんな中、起業前に勤めていた職場の労務規定がとてもシビアで、特にお子さんを抱えた看護師たちが苦労していました」

そこで山本氏は、会社に規定の柔軟な運用を要望したが色よい返事はもらえなかった。
「ヘルパーなど手広く介護事業に取り組む会社だったので、訪問看護だけ規定を柔軟に運用するのは厳しい、と。理想の働き方ができる施設がないのなら、自分で作ろうと思ったのが起業のきっかけです」

看護師としてではなく、人として利用者さんと向き合う

nago2起業を決意した山本氏だが、起業に関する知識はゼロ。そんな時、目に止まったのがgmailに表示された『起業しませんか?』の1行広告文。
「その広告をクリックして表示されたのがFirstStepのWebサイトでした。半信半疑で電話したことを話すと担当の方が笑って「胡散臭いですよね〜」と言って下さったことで力みがとれ、すぐに事務所におうかがいしました。担当の方とお会いしたら、穏やかな口調でとても丁寧に説明してくださり、リラックスして話ができました。価格的にも非常にリーズナブルだったので即決したように思います」

起業後のサポートについて、事務スタッフの山本由紀子氏にお話をうかがった。
「何も分からないまま入職したのですが、社長はあてにならなくて(笑)。担当者の方が丁寧にフォローしてくれて助かります。ほとんどのやり取りをチャットワークでしているので、不明点を入れておけば、その日か翌日には答えがアップされています。このスピード感はすごいですね」

続いて、代表の山本氏に仕事に取り組む上で大切にしていることをうかがった。
「最も大切なのは、看護師が健康であること。そのために働く看護師のワークライフバランスを整えたいのです。働きやすい環境が、モチベーションや利用者さんの満足度向上につながります。さらに、子どもを育てながらでも働きやすいように福利厚生の充実も意識しています。経営面から見ると負担になりますが、これがやりたくて起業したのでここは譲れません」

もちろん利用者さんと接する上で大切にしていることも数多くある。
「看護師ではなく人間同士のおつきあいという視点で関わらねば、利用者さんの思いに寄り添えません。看護師は憶測で相手を量り、良かれと思って看護提供しがちですが、それでは単なる『お節介看護』になんですよね」

経営の素人であることを自覚すること

nago3続いて、これから起業しようとする人へのアドバイスをお願いした。
「どうしても現場優先になり、事務スタッフの雇用を最後にしようと思いがちです。しかし、職人である看護師と経営者の二足のわらじを履くのは困難を極めるでしょう。私自身の経験談として、最初から優秀な事務スタッフを雇用することこそ事業安定への一番の早道だと思います」

特に病院で働く看護師は、仕事中にお金のことをほとんど意識することなく仕事をしているそうだ。
「看護師が起業するなら、経営に関しては素人以下ということを自覚して起業しないと、事業を軌道に乗せるのは難しいと思います」

最後に、今後の展開についてお話をうかがった。
「弊社は一般の訪問看護を行っていますが、社会情勢は、精神訪問看護の必要性が高まっています。今後は、精神訪問看護専門のチームを立ち上げることを考えています。一人でも多くの方の暮らしのサポートができるよう、日々の取り組みを進めていきたいですね」

担当者より

山本社長とは創業以来お付き合いさせていただいたおりまして、もうすぐ4年が過ぎようとしていますが、出会った時から、とても明るく元気なイメージは今も変わりません。
スタッフのみなさんとても明るく活発で、訪問させていただくたにいつも元気をわけていただいております。
会社を設立されて、間もなく4年になりますが、会社はどんどん成長しつづけています。これからも、税務・会計だけでなくさまざまなことでサポートさせていただきたいと思います。(山尾 祐介)