代表取締役 半野 佳孝
HP http://www.hanno-insatsu.jp/

会社名 株式会社ハンノ印刷
住所 〒590-0002 堺市堺区砂道町3-1-4
代表者名 半野 佳孝
事業内容 印刷・印鑑のデザイン~製作、
印刷物全般 製造販売、
印章(印鑑)・ゴム印 製造販売

事業承継、事務所移転、法人化をほぼ同時に実施

株式会社ハンノ印刷は、名刺や挨拶状といった印刷物のデザインから印刷に加え、印鑑やゴム印の製造卸やインターネット販売などを行っている。兄で代表取締役でもある半野佳孝氏(写真左)と弟で取締役の半野清二氏(写真右)の二人にお話をおうかがいした。
「この会社は、私たちの父が昭和47年に活版印刷を行う個人事業として立ち上げたのが始まりです。そして平成23年に、我々兄弟が父から事業を引き継ぐのと時を同じくして株式会社化し、現在に至ります」

実は、もともと事業承継のタイミングを考えていたという。
「父は今も現役なのですが、元気なうちに事業を引き継ごうと話し合っていました。また、事業を引き継ぐなら個人事業ではなく法人にしようと。さらに、それより以前から、当時の事務所が手狭になっていたこともあり、事務所移転先を探していたのですが、良い場所が見つかった。結果的に、事務所移転と事業承継のタイミングが偶然重なり、さらには銀行融資や税金面でメリットがあることも考慮して、法人化も含めた3つをほぼ同時進行で進めることになったんです」

法人化したことで、物心ともに変化があったという。
「営業活動は、思っていた以上にやりやすくなったと思います。株式会社としておうかがいすると、話を聞いていただける確率もアップしたような気がします。また、新規顧客の方々やご依頼いただくお仕事の内容も、非常に良く、法人化した効果かな、なんて二人で話しています」

当たり前のことを、当たり前に

法人化の手続きをFirstStepに依頼したきっかけは、ネット検索での出会いだった。
「ネット検索の段階で、依頼先候補はFirstStepともう1社ありました。月額の費用などはほぼ同じで、どちらも我々が想定する予算の範囲内。両社に会社訪問し、最終的にはFirstStepさんにお願いすることに決めました」

最終的な決め手について、お話をうかがった。
「何でしょう、雰囲気かな(笑)。経理や税金のことをまったく知らない我々と同じ目線で話を聞いてくれましたし、分からないことも気軽に聞ける雰囲気を感じたんです。あとは、IT面にとても強いところでしょうか。使っている会計システムもクラウドですし、ITを活用して省力化や低コスト化に取り組んでおられることに感心したのもありますね」

話は変わり、ビジネスを進める上で大切にしていることについて尋ねると、シンプルながら深い答えが返ってきた。
「スピード感のある対応や納期をはじめとした約束は必ず守ること、でしょうか。我々は当たり前のことを当たり前にやることしかできない。だから、特別なことは何一つやっていなくて、普通のことしかやっていません。でも、世の中には約束した納期を守れない人が結構多い。我々には考えられないことですが……」

イザというときは、大胆に

これから起業する人へ向けてのアドバイスをお願いすると、真っ先に『利益とサービスのバランス』が大切という言葉が。さらに詳しく説明していただいた。
「事業を継続する上では、サービスに対して適切な利益を確保することは非常に重要です。ただ、クライアントの状況や緊急事態の時には、利益を度外視した臨機応変な対応が必要になります。柔軟に頭を切り換え留ことができるかどうか、ここが重要だと思います。普段は当たり前のことを積み重ね、いざという時には大胆に行動する。そうした大胆さがクライアントの評価につながることも少なくありませんからね」

最後に、今後の展望についておうかがいした。
「現業である印刷事業はクライアントからの紹介を中心に、堅実にネットワークを広げていきたい。時代に合わせて設備投資することで、より多くのお客様のニーズに対応していくつもりです。同時に、経営の多角化を進めていきたいと考えています。具体的には印刷とは関連が薄い事業に取り組んで、企業としての経営基盤の安定化を図りたいと考えています。すでに実際に取り組みは始まっているのですが、詳細はまだ秘密です(笑)」

担当者より

私がハンノ印刷さまの担当をさせていただいて、約3年がたちます。
お会いした時から、会社の数字をしっかり把握されており、経営に対してとても真摯な方々だなぁという印象を受けました。
先代から受け継いだものを大事にしながら、常に新しいことにもチャレンジされており、おうかがいするといつもいろんな話を聞かせていただいております。
常に現状に満足することなく、チャレンジされるハンノ印刷さまのお役にたてれば、私もとてもうれしく思います。(山尾 祐介