フリーランスからの会社設立!法人化した時の注意点まとめ

2013/8/16

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FirstStepで法人を設立する方には、これまでフリーランスで個人事業主をされていて、「よし法人化するぞ!」という方も多くいらっしゃいます。

今回は、その様なフリーランスの個人事業主の方が法人化する時、知らなかったら損するポイントをご紹介させていただきます。棚卸資産や備品(PCやソフト)の引き継ぎから翌年の事業税のことなど、知っているだけで得する内容です。是非チェックして下さい!

 

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・事業に関するものは会社に引継できる

・棚卸資産や固定資産の引継には注意!

・事業税の未払計上を忘れずに

・年末近くの法人化は、早めに給与を決定しよう

・忘れたころにやってくる予定納税

 

事業に関するものは会社に引継できる

例えば、事業用に個人名義で使用していた銀行口座。会社を設立しても、すぐに法人名義の口座を開設できるわけではありません。手続きに必須の登記簿謄本は、法人の登記後すぐに取れるようになるわけではありませんし、口座開設の申込をしても、審査に1~2週間かかることがほとんどです。また、法人口座ができてからも間違えて以前の口座に入金をしてしまう取引先もあるでしょうし、電話代などを自動引落している場合、引落口座の変更にも時間がかかります。

ですので、最初は個人名義の口座をいったん法人に取り込んでしまうことが可能です。法人口座への切替が全て完了し、個人名義の口座の動きがなくなってから、法人の管理から切り離せばOKです。

その他にも、個人事業主の時の売掛金,買掛金,未払金,借入金なども法人に引継ぐことができます。
(銀行借入金についても、法人名義にすることが可能です:通常、重畳的債務引受契約をさせられますので、名義は変更しないで経理処理だけ法人で処理することもあります)

引継する資産・負債については、整理をして、きちんと書面にまとめておく必要があります。以下のフォーマットを参照して下さい。

法人成引継資産等明細(引継する資産・負債を集計しましょう)

財産債務引継契約書(個人・法人の間で、引継契約書を作成しておきましょう)

Googleスプレッドシートはコチラ
法人成引継資産等明細財産債務引継契約書 ファイル → コピーを作成でご利用下さい。

 

棚卸資産や固定資産の引継には注意!

棚卸資産(在庫や仕掛)、什器備品等(PCやコピー機など)の固定資産も法人へ引き継ぐことができますが、いくつか注意点があります。

棚卸資産の引継

  1. 他の資産のように、そのまま引き継げない!
    棚卸資産を引き継ぐ場合、個人から法人への売却として処理します。
    (他社への販売するのと同じく、事業収入となります)
  2. 売却金額の設定に注意!
    他の事業者に販売する通常価額のおおむね70%に満たない金額で法人に引継(売却)した場合、「低額譲渡」とみなされる可能性大です。
    70%に満たない差額については贈与があったものとして事業収入に加算する必要があるので、通常販売価格が10,000円の商品でしたら、7,000円以上の設定にしておきましょう。
  3. 消費税に注意!
    個人事業で消費税の課税事業者となっている場合は、もちろん課税売上となりますので注意して下さい。

固定資産の引継

  1. 譲渡所得となります
    固定資産の引継については「譲渡所得」となり、事業所得とは別計算になります。
    ※「売却価額ー帳簿価額」が譲渡所得となりますが、譲渡所得には特別控除50万円がありますので、売却益がその範囲内でしたら譲渡所得は0円となり課税されません。
  2. 消費税に注意!
    固定資産の譲渡についても消費税の課税売上となり、消費税申告の計算に含める必要があります。
    漏れやすいポイントですので注意しましょう。
  3. そもそも、引継をした方がよいのか?
    固定資産の譲渡金額が大きい場合、消費税の納税負担も大きくなります。その場合は、固定資産は引き継がず、当面は個人から法人へのレンタルとし、消費税の免税事業者となってから法人に譲渡することを検討してもよいでしょう。
    (レンタル収入については、引き続き、所得税と消費税の確定申告が必要になりますので、どちらが得かシミュレーションすることをおススメします)

 

事業税の未払計上を忘れずに!

確定申告をするとその翌年度に、各都道府県より事業税が賦課されます。
(※事業税がかからない業種もあります)

金額が記載された納付書が送られてきますので、通常は支払ったタイミングで必要経費とすればよいのですが・・・、法人成した場合、翌年には個人事業はもう廃業しているため、経費に落とせない!という事になってしまいます。

ですので、個人事業最後の確定申告の際には、翌年度の事業税の金額を計算し未払計上することで、経費とすることが認められています。

※金額の計算方法については、各都道府県HPの「個人事業税」のページを参照して下さい。

 

年末近くの法人成は、年内に給与を決定しよう!

事業を法人化すると、事業主も「役員報酬」という形でお給料をとることが可能になります。役員報酬は、その事業年度が始まって3か月以内に決定すればよいことになっていますが、早く決めた方がよい場合もあります。

 【例:平成25年12月1日付で法人成した場合】

この場合、法人から支払う役員報酬は平成26年2月末日までに決定すればよいのですが、設立後すぐに、「平成25年12月分より役員報酬を65万円とする」と決定した場合、この給与65万円には、まったく所得税がかからないのです。

【平成25年度の個人の所得】

売上

1,000万円

 -

 必要経費

 300万円

 =

 事業所得

 700万円

給与

65万円

 -

 給与所得控除

  65万円

 =

 給与所得

 0円

 

 

 

 

 

 

 合計所得

 700万円

給与の場合、直接税金がかかるのではありません。
給与所得控除という、最低でも65万円の控除を引いた後で税金の計算をするため、この場合ですと給与所得は0円となります。

ただ、一度役員報酬を決定してしまうと、その事業年度は基本的に役員報酬の額の変動ができなくなってしまいます。
(会計上は変更可能なのですが、法人税法上は損金で落とすことが出来なくなるためです)
まだ初年度の業績がわからないので、2月の期限ギリギリまで金額の決定はしたくない!という場合は注意が必要です。

 

忘れたころにやってくる予定納税に注意!

確定申告で申告納税額が15万円以上の場合、翌年に予定納税が必要となることがあります。
(※予定納税とは、納税者の負担を減らすため、7月と11月に、前年度分の税額の1/3ずつをあらかじめ先に納めておくという制度です)

6月中旬ごろに納税額の通知書が届きますが、事業を廃止して法人からの給与のみ(※所得税は源泉徴収)になる方は、予定納税をしておく必要がありません。第1期分(7月)からの減免を受けたい場合は、7/15までに所得税の予定納税額の減免申請書を提出しておく必要がありますので、忘れずに手続きをしましょう。

※もし減免申請書の提出期限を過ぎてしまった場合は、いったん納付をしなければなりませんが、確定申告をすることで払いすぎている税金は戻ってきます。

 

以上、フリーランスの個人事業主の方が法人化する際の注意点をまとめてみました。
これから法人化する方はもちろん、今年法人化したところ!という方も、一度引継内容を見直しをしてみてはいかがでしょうか?

また、注意すべきポイントもありますが、法人化のメリットもございます。個人事業から法人化のメリットはこちらを参照ください。
株式会社FirstStep|会社設立のメリット

 

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スタッフ居村

この記事は会社設立代行会社の「FirstStep(ファーストステップ)」のスタッフが書いています。
FirstStepでは、起業される方のことを考え、どこよりもわかりやすく、起業や税務のアドバイスをおこなっている会社です。
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